小樽築港機関区と急行ニセコ/1970年3月27日 [函館本線]
この旅行最後のユースホステル,ニセコユースホステルで宿泊し,いよいよ北海道も今日一日となりました.今日は,小樽築港機関区へ出かけ,そのあとニセコにも乗車して,急行ニセコとそれを引くC62に密着取材?します.まずはニセコ関連のC62運用表をもう一度見ておきましょう.
▲急行ニセコ関連のC62運用表(再掲).
◆◆◆ 小樽築港機関区
小樽築港駅(機関区)は,現在,小樽から2駅札幌寄りにあります.倶知安6:12発の133列車で小樽築港まで行きました.小樽築港に着いたのは8:03.運用表で見ると,ニセコを引く2台のC62がいるはずです.C62 32は昨日の103列車で函館の方に行っているので,C62 2とC62 44がいるはずです(C62 3はこの旅行では全く見かけませんでした).
▲C62 44,蒸気を吐いて迎えてくれた(と感じられた).
機関区に見学をお願いするのはもう慣れっこになりました.本当にこの当時は,機関区の責任者の方は見学を快く承諾してくれて,「気をつけてください」で許可をいただけました.機関区に入ってC62を探すと,朝日を背にしてC62 44が蒸気をいっぱい吐いて迎えてくれました.
▲C62 2.
すぐ後にはC62 2もいて,どうやらこの2台が今日のニセコを引くようです.今日はどちらが本務機になるのでしょうか.
▲C62 2,C62 44そろい踏み.今日はどちらが本務機になるのだろう.
しばらくすると両機が動き始め,本務機がC62 2であることが分かりました.今日大沼公園で104列車を撮れば,スワローエンゼルの引くニセコが撮影できるのに,...などと考えながら,ニセコ牽引の重連が形づくられている姿を「取材」しました.
▲本務機のC62 2が前補機のC62 44の後に連結されようとしている.
▲連結器を操作し,確実に連結されたことを確認する機関区の方(偶然こちらを向かれたので目を隠しています).
▲急行ニセコを引く重連構成が完成した.
まずは,重連をつくるところから始まりました.本務機のC62 2が,前補機のC62 44の後からゆっくりと近づき,連結します.機関区の方は連結が確実になされたことをしっかりと確認します.これで重連構成が完成.次は水や石炭の補給に向かいます.蒸気をいっぱい吐いて移動開始です.
▲給水と石炭の補充に向かう重連.
さて,給水の見学に行く前に,周りを見ると,C12がいました.北海道へ来て大型蒸気ばかり見ていましたから,ちっちゃいC12 6を見て,なんか少しホッとして緊張感がとけた感じです.ネットの記事を見ると,小樽築港機関区の扇形機関庫はもうなくなっているそうですので,転車台と機関庫を入れた写真を選んでみました.
▲C12 6.小樽築港機関区.転車台と機関庫.
ニセコを引くC62たちは,少し向こうの方で,給水と点検を受けています.
▲給水と点検を受けるC62重連.
近づいていって,その様子を見学させていただきました.入念に足回りを点検されています.
▲点検作業を受けるC62重連.
すぐ反対側では,もう世代交代の足音がするかのように,ED76 511が止まっていました.そういえばこのC62が引くニセコもこのあと1年ほどで廃止になってしまいましたね.
▲ED76 511.
▲いよいよあとは出発時刻を待つばかりになったC62たち.
さて,いよいよ小樽築港を離れて,単機104列車として,小樽駅へ向かう時刻がやってきました.私も,機関区を離れ,小樽築港駅から出て行くこの単機104列車を撮影に行くことにしました.行く途中9600に出会いました.9644です.
▲9644.小樽築港駅.
しばらく待っていますと,単機104列車が,小樽築港駅から小樽に向かって走る姿が確認できました.
▲単機104列車.C62 44+C62 2.小樽築港駅.
単機104列車が通り過ぎた後,1191列車が小樽築港駅に入ってきましたので,パチリ.煙突の上縁が広がっていておもしろい形状をしています..
▲1191列車,D51 659.小樽築港.
◆◆◆ ニセコ乗車
私は,小樽築港10:30発の122列車で小樽駅に移動しました.小樽駅では,ニセコの先頭に,C62重連が取り付けられようとしていました.ここからはしばらく乗り鉄です.
▲104列車.小樽駅で先頭にC62重連が接続されようとしている.
急行ニセコは小樽駅を10:51定刻に発車しました.機関車のすぐ後は郵便車で,その息づかいを間近に感じることはできませんでした.ニセコは,小樽を出ると,余市,小沢(こざわ),倶知安と止まっていきます.
▲余市駅で1196列車を追い越す104列車急行ニセコ.
▲小沢駅で郵便物を積みおろしする駅員(局員?).
▲倶知安駅.石炭をならしている.背後の山は羊蹄山.
今回の撮影予定では,有名な上目名へ行きたかったのですが,はっきり言って,雪の量にビビったのと,疲れていたのでしょうか,やはり日和ってしまったというのが本当のところでしょう.
▲上目名を通過しているニセコ.この雪の壁,これにビビってしまった.
重連のニセコは長万部までです.長万部で前補機のC62 44が切り離されました.
▲前補機のC62 44が切り離される.104列車.長万部.
予定ではこのままニセコに乗って八雲まで行き,そこで下りの103レニセコを撮影して,北海道を後にするつもりでしたが,蕨岱で撮影することに変更しました.
◆◆◆ 北海道ともお別れ
▲臨時列車.蕨岱駅(だったと思う).少し日も傾いてきた.
▲103列車,急行ニセコ,C62 44+C62 32.蕨岱駅.
▲103列車,急行ニセコ,C62 44+C62 32.蕨岱駅.
これで北海道での撮影はすべて終わりました.幸い天候には恵まれ晴れの日が多かったです.しかし,当たり前のことですが,雪が多く積もっていて,一人で知らない山の中へ入っていくのが怖く,上目名のポイントへ行かなかったことを今は少し後悔しています.
さて,今晩はまた青函連絡船が宿になります.函館まで行って,青函連絡船に乗りますが,予定の0:45発2便に乗り遅れてしまって,函館4:55発の34便で渡ることになりました.これ,とても待ち時間が長く,また時刻も時刻で,とてもつらかったです.次の撮影予定地は奥羽本線の碇ヶ関,津軽湯の沢という,これまた難所を走るSLの撮影有名地を訪れます.今度のターゲットはC61です.
▲急行ニセコ関連のC62運用表(再掲).
◆◆◆ 小樽築港機関区
小樽築港駅(機関区)は,現在,小樽から2駅札幌寄りにあります.倶知安6:12発の133列車で小樽築港まで行きました.小樽築港に着いたのは8:03.運用表で見ると,ニセコを引く2台のC62がいるはずです.C62 32は昨日の103列車で函館の方に行っているので,C62 2とC62 44がいるはずです(C62 3はこの旅行では全く見かけませんでした).
▲C62 44,蒸気を吐いて迎えてくれた(と感じられた).
機関区に見学をお願いするのはもう慣れっこになりました.本当にこの当時は,機関区の責任者の方は見学を快く承諾してくれて,「気をつけてください」で許可をいただけました.機関区に入ってC62を探すと,朝日を背にしてC62 44が蒸気をいっぱい吐いて迎えてくれました.
▲C62 2.
すぐ後にはC62 2もいて,どうやらこの2台が今日のニセコを引くようです.今日はどちらが本務機になるのでしょうか.
▲C62 2,C62 44そろい踏み.今日はどちらが本務機になるのだろう.
しばらくすると両機が動き始め,本務機がC62 2であることが分かりました.今日大沼公園で104列車を撮れば,スワローエンゼルの引くニセコが撮影できるのに,...などと考えながら,ニセコ牽引の重連が形づくられている姿を「取材」しました.
▲本務機のC62 2が前補機のC62 44の後に連結されようとしている.
▲連結器を操作し,確実に連結されたことを確認する機関区の方(偶然こちらを向かれたので目を隠しています).
▲急行ニセコを引く重連構成が完成した.
まずは,重連をつくるところから始まりました.本務機のC62 2が,前補機のC62 44の後からゆっくりと近づき,連結します.機関区の方は連結が確実になされたことをしっかりと確認します.これで重連構成が完成.次は水や石炭の補給に向かいます.蒸気をいっぱい吐いて移動開始です.
▲給水と石炭の補充に向かう重連.
さて,給水の見学に行く前に,周りを見ると,C12がいました.北海道へ来て大型蒸気ばかり見ていましたから,ちっちゃいC12 6を見て,なんか少しホッとして緊張感がとけた感じです.ネットの記事を見ると,小樽築港機関区の扇形機関庫はもうなくなっているそうですので,転車台と機関庫を入れた写真を選んでみました.
▲C12 6.小樽築港機関区.転車台と機関庫.
ニセコを引くC62たちは,少し向こうの方で,給水と点検を受けています.
▲給水と点検を受けるC62重連.
近づいていって,その様子を見学させていただきました.入念に足回りを点検されています.
▲点検作業を受けるC62重連.
すぐ反対側では,もう世代交代の足音がするかのように,ED76 511が止まっていました.そういえばこのC62が引くニセコもこのあと1年ほどで廃止になってしまいましたね.
▲ED76 511.
▲いよいよあとは出発時刻を待つばかりになったC62たち.
さて,いよいよ小樽築港を離れて,単機104列車として,小樽駅へ向かう時刻がやってきました.私も,機関区を離れ,小樽築港駅から出て行くこの単機104列車を撮影に行くことにしました.行く途中9600に出会いました.9644です.
▲9644.小樽築港駅.
しばらく待っていますと,単機104列車が,小樽築港駅から小樽に向かって走る姿が確認できました.
▲単機104列車.C62 44+C62 2.小樽築港駅.
単機104列車が通り過ぎた後,1191列車が小樽築港駅に入ってきましたので,パチリ.煙突の上縁が広がっていておもしろい形状をしています..
▲1191列車,D51 659.小樽築港.
◆◆◆ ニセコ乗車
私は,小樽築港10:30発の122列車で小樽駅に移動しました.小樽駅では,ニセコの先頭に,C62重連が取り付けられようとしていました.ここからはしばらく乗り鉄です.
▲104列車.小樽駅で先頭にC62重連が接続されようとしている.
急行ニセコは小樽駅を10:51定刻に発車しました.機関車のすぐ後は郵便車で,その息づかいを間近に感じることはできませんでした.ニセコは,小樽を出ると,余市,小沢(こざわ),倶知安と止まっていきます.
▲余市駅で1196列車を追い越す104列車急行ニセコ.
▲小沢駅で郵便物を積みおろしする駅員(局員?).
▲倶知安駅.石炭をならしている.背後の山は羊蹄山.
今回の撮影予定では,有名な上目名へ行きたかったのですが,はっきり言って,雪の量にビビったのと,疲れていたのでしょうか,やはり日和ってしまったというのが本当のところでしょう.
▲上目名を通過しているニセコ.この雪の壁,これにビビってしまった.
重連のニセコは長万部までです.長万部で前補機のC62 44が切り離されました.
▲前補機のC62 44が切り離される.104列車.長万部.
予定ではこのままニセコに乗って八雲まで行き,そこで下りの103レニセコを撮影して,北海道を後にするつもりでしたが,蕨岱で撮影することに変更しました.
◆◆◆ 北海道ともお別れ
▲臨時列車.蕨岱駅(だったと思う).少し日も傾いてきた.
▲103列車,急行ニセコ,C62 44+C62 32.蕨岱駅.
▲103列車,急行ニセコ,C62 44+C62 32.蕨岱駅.
これで北海道での撮影はすべて終わりました.幸い天候には恵まれ晴れの日が多かったです.しかし,当たり前のことですが,雪が多く積もっていて,一人で知らない山の中へ入っていくのが怖く,上目名のポイントへ行かなかったことを今は少し後悔しています.
さて,今晩はまた青函連絡船が宿になります.函館まで行って,青函連絡船に乗りますが,予定の0:45発2便に乗り遅れてしまって,函館4:55発の34便で渡ることになりました.これ,とても待ち時間が長く,また時刻も時刻で,とてもつらかったです.次の撮影予定地は奥羽本線の碇ヶ関,津軽湯の沢という,これまた難所を走るSLの撮影有名地を訪れます.今度のターゲットはC61です.
長万部機関区と目名-日本半周撮り鉄の旅/1970年3月26日 [函館本線]
大沼ユースホステルには,撮り鉄の仲間がたくさん泊まっていたように記憶しています.こんな季節に大沼公園を訪れるのは鉄道ファンくらいなものかもしれません.私は大沼ユースホステルを朝早く出て,大沼公園7:54発の201D列車,急行すずらん1号で一気の長万部まで移動しました.今日は長万部機関区の見学と,急行ニセコが重連で走る小樽-長万部間でニセコを撮影する予定です.
長万部には9:11に着きました.さっそく,D52の引く行き違いの貨物6766列車の発車を撮影しました.ローアングルにすると,D52の巨大さが引き立ちます.
▲6766列車,D51235.長万部.
◆◆◆ 長万部機関区 その1
長万部の機関区には9600型と,D51,D52,C11がいました.このうち,C11は,171号機で,これは後に復活して,SL冬の湿原号などを引いた超有名機番です.ネットでC11 171と検索するとたくさんの記事が出てきます.
▲9658,長万部機関区.機関区の人の出で立ちから,ロシアの機関車のように見える(笑).
▲49698.長万部機関区.ヘッドライトが横にしかなく,何か違和感のあるスタイルである.
▲D51 64.長万部機関区.いわゆるナメクジ型のD51.
▲D52 468.長万部機関区.D52も北海道に来てすっかりなじみになった.
▲C11 171.SL冬の湿原号を引いた,有名機番.
▲D51の構内重連運転.
▲D51 941.煙をいっぱい吐いている.
▲D51 64.後方にもたくさんのSLが見える.
◆◆◆ 目名付近
さて,約1時間あまりの機関区見学の後,上り急行ニセコ104列車の撮影をするために,目名駅の方に移動することにしました.途中,熱郛駅で,124列車と行き違いました.
▲124列車,D51 394.熱郛(ねっぷ)駅.
この時代,小樽築港機関区には,C62は4機いたと思います.機番は多分C62 2,C62 3,C62 32,C62 44です.このうちC62 44は昨日104列車を引いて函館の方に行っていますから,残り3機のうち2機が急行ニセコを引くことになります.スワローエンゼルのC62 2が前補機になることを祈りつつ,目名到着を待ちました.外は太陽が出てきました.上りのニセコ104列車は順光になります.目名に着いたのが11:40ころ.ニセコの通過までもうあまり間がありません.駅の近くで,撮影位置を探すことにしました.D51の引く1194列車が入線してきましたので,これを撮影しました.
▲1194列車.D51 237.目名.
目名へ来て分かったことですが,雪が深く積もっていて,ほとんど遠景からの撮影が無理であることが分かりました.上の1194列車が通っている線路の横の積雪を見てください.1~2mはあって,ほとんど列車の高さの半分近くまでいっています.深い雪を除雪によって削り取って線路を確保しているのです.こういったことは,雪国でない関西の人間には想像がつかないことです.とにかく正面から撮影するしかないので,見晴らしのいい位置,結局は駅を出てすぐのところに陣取ることにしました.待っていると反対の方から,単機の1195列車がやってきました.これを見ると積雪の量がよりはっきりするでしょう.列車は雪の壁にはさまれて走行するのです.
▲単1195レ.D51 659.目名.
急行ニセコの重連撮影地としては上目名という場所が有名でした.目名から上目名にかけて上り坂になりますので,力強い写真が撮れるからでしょう.上の1195列車は,上目名から下ってくるので,ほとんど煙を吐いていません.さて,1194レ,1195レと,これら2列車と,目名で行き違うのが急行ニセコ104列車です.
▲目名駅で行き違う列車たち.
左から1195レ-D51 659,1194レ-D51 237,104レ-C62 2+C62 32.
▲目名駅を出る104レ急行ニセコ.C62 2+C62 32.
嬉しいことに,C62 2が,前補機として連結された重連構成でした.考えられる中で一番ラッキーな状態でした.前にも書きましたが,このC62 2を見に北海道まで来たのですから.
さて,C62 2が前補機になっているということは,長万部でこれが切り離され,下りの急行ニセコが来るまで長万部機関区で休むことになります.ゆっくりとC62 2を見学するにはちょうどよいチャンスです.予定通りではあったのですが,ふたたび,長万部機関区を目指して上目名14:00過ぎ発の122列車で長万部に戻りました.長万部到着は15:02です.
◆◆◆ 長万部機関区 その2 C62 2
いましたいました.C62 2.とにかくその姿をいろいろな角度から撮影しました.こんなに接近遭遇するのはこれが多分最初で最後ですから.
▲C62 2.長万部機関区.
▲スワローエンゼル.
▲昭和31年(1956年)神戸の鷹取工場製造であることが分かる.
▲C62 2,長万部機関区.
▲C62 2.水を入れる順番を待つ.
▲C62 2.ゆっくり休憩しているように見える.
▲C62 2.長万部機関区.
さて,下り急行ニセコの到着が近づいてきました.前補機になるC62 2は,長万部駅の方へバックで回送されていきました.
▲バックで後方に見える長万部駅へ運ばれていくC62 2.
やがて,103列車下り急行ニセコが到着し,C62 2が連結されて,汽笛一声,いや二声か,103列車が長万部を発車しました.少し離れたところから待ちかまえていましたが,いつもの悪い癖,これがメインの時にビビってしまい.信じられないことですが,ぶれた写真になってしまいました.再接近したときはうまく流し撮りになっていましたけど(トホホ).
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.カメラブレさせてしまった.
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.割合うまく流し撮りできた.
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.行き過ぎる...
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.行き過ぎる...
さて,今日はこれでおしまいです.目的のC62 2と一時を過ごせたので台満足です.きょうはこのあと,倶知安へ移動し,その名も「ニセコユースホステル」に宿泊します.
長万部には9:11に着きました.さっそく,D52の引く行き違いの貨物6766列車の発車を撮影しました.ローアングルにすると,D52の巨大さが引き立ちます.
▲6766列車,D51235.長万部.
◆◆◆ 長万部機関区 その1
長万部の機関区には9600型と,D51,D52,C11がいました.このうち,C11は,171号機で,これは後に復活して,SL冬の湿原号などを引いた超有名機番です.ネットでC11 171と検索するとたくさんの記事が出てきます.
▲9658,長万部機関区.機関区の人の出で立ちから,ロシアの機関車のように見える(笑).
▲49698.長万部機関区.ヘッドライトが横にしかなく,何か違和感のあるスタイルである.
▲D51 64.長万部機関区.いわゆるナメクジ型のD51.
▲D52 468.長万部機関区.D52も北海道に来てすっかりなじみになった.
▲C11 171.SL冬の湿原号を引いた,有名機番.
▲D51の構内重連運転.
▲D51 941.煙をいっぱい吐いている.
▲D51 64.後方にもたくさんのSLが見える.
◆◆◆ 目名付近
さて,約1時間あまりの機関区見学の後,上り急行ニセコ104列車の撮影をするために,目名駅の方に移動することにしました.途中,熱郛駅で,124列車と行き違いました.
▲124列車,D51 394.熱郛(ねっぷ)駅.
この時代,小樽築港機関区には,C62は4機いたと思います.機番は多分C62 2,C62 3,C62 32,C62 44です.このうちC62 44は昨日104列車を引いて函館の方に行っていますから,残り3機のうち2機が急行ニセコを引くことになります.スワローエンゼルのC62 2が前補機になることを祈りつつ,目名到着を待ちました.外は太陽が出てきました.上りのニセコ104列車は順光になります.目名に着いたのが11:40ころ.ニセコの通過までもうあまり間がありません.駅の近くで,撮影位置を探すことにしました.D51の引く1194列車が入線してきましたので,これを撮影しました.
▲1194列車.D51 237.目名.
目名へ来て分かったことですが,雪が深く積もっていて,ほとんど遠景からの撮影が無理であることが分かりました.上の1194列車が通っている線路の横の積雪を見てください.1~2mはあって,ほとんど列車の高さの半分近くまでいっています.深い雪を除雪によって削り取って線路を確保しているのです.こういったことは,雪国でない関西の人間には想像がつかないことです.とにかく正面から撮影するしかないので,見晴らしのいい位置,結局は駅を出てすぐのところに陣取ることにしました.待っていると反対の方から,単機の1195列車がやってきました.これを見ると積雪の量がよりはっきりするでしょう.列車は雪の壁にはさまれて走行するのです.
▲単1195レ.D51 659.目名.
急行ニセコの重連撮影地としては上目名という場所が有名でした.目名から上目名にかけて上り坂になりますので,力強い写真が撮れるからでしょう.上の1195列車は,上目名から下ってくるので,ほとんど煙を吐いていません.さて,1194レ,1195レと,これら2列車と,目名で行き違うのが急行ニセコ104列車です.
▲目名駅で行き違う列車たち.
左から1195レ-D51 659,1194レ-D51 237,104レ-C62 2+C62 32.
▲目名駅を出る104レ急行ニセコ.C62 2+C62 32.
嬉しいことに,C62 2が,前補機として連結された重連構成でした.考えられる中で一番ラッキーな状態でした.前にも書きましたが,このC62 2を見に北海道まで来たのですから.
さて,C62 2が前補機になっているということは,長万部でこれが切り離され,下りの急行ニセコが来るまで長万部機関区で休むことになります.ゆっくりとC62 2を見学するにはちょうどよいチャンスです.予定通りではあったのですが,ふたたび,長万部機関区を目指して上目名14:00過ぎ発の122列車で長万部に戻りました.長万部到着は15:02です.
◆◆◆ 長万部機関区 その2 C62 2
いましたいました.C62 2.とにかくその姿をいろいろな角度から撮影しました.こんなに接近遭遇するのはこれが多分最初で最後ですから.
▲C62 2.長万部機関区.
▲スワローエンゼル.
▲昭和31年(1956年)神戸の鷹取工場製造であることが分かる.
▲C62 2,長万部機関区.
▲C62 2.水を入れる順番を待つ.
▲C62 2.ゆっくり休憩しているように見える.
▲C62 2.長万部機関区.
さて,下り急行ニセコの到着が近づいてきました.前補機になるC62 2は,長万部駅の方へバックで回送されていきました.
▲バックで後方に見える長万部駅へ運ばれていくC62 2.
やがて,103列車下り急行ニセコが到着し,C62 2が連結されて,汽笛一声,いや二声か,103列車が長万部を発車しました.少し離れたところから待ちかまえていましたが,いつもの悪い癖,これがメインの時にビビってしまい.信じられないことですが,ぶれた写真になってしまいました.再接近したときはうまく流し撮りになっていましたけど(トホホ).
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.カメラブレさせてしまった.
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.割合うまく流し撮りできた.
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.行き過ぎる...
▲103列車,C62 2+C62 44.急行ニセコ.長万部.行き過ぎる...
さて,今日はこれでおしまいです.目的のC62 2と一時を過ごせたので台満足です.きょうはこのあと,倶知安へ移動し,その名も「ニセコユースホステル」に宿泊します.
大沼公園-日本半周撮り鉄の旅/1970年3月25日 [函館本線]
青森から青函連絡船1便に乗って函館到着が4:20.十分な睡眠はとれませんでしたが,列車で寝るよりはゆっくり横になれたのでだいぶんましでした.函館からは,6:00発の121列車に乗り,大沼到着は6:55です.大沼に着いて少ししたとき,向かい側のホームに大沼駅で行き違う128列車が入ってきました.北海道に来て,早速C62に出会うことができました.
▲128列車,C62 32.入線してくる気動車は623D.大沼駅.
まずは,この128列車,C62 32の発車シーンを撮影するところから開始です.
▲128列車,C62 32.大沼駅発車.同じように発車を撮影するSLファンがいる.
北海道に来た理由はただ一つ,スワローエンゼルのついたC62の2号機を見たいためです.もちろんC62重連の急行ニセコを撮ることもありますが,神戸の鷹取工場で製造されたC62 2に会ってみたかった気持ちが強いです.
下の写真の623Dが待っているのは,次の126列車の到着です.ダイヤによると,126列車の方が128列車より先に大沼駅を出るのですが,ネガのコマでは順序が逆に写っています.私の列車番号の記録が違っているのかと何度も検討しましたが,C62の運用表(下に掲げています)を見ても128列車を引くのがC62になっており,ここに記述した列車番号で間違いないようです.これは未だに謎です.とりあえず,40年前の記録の通りの列車番号を記しておきます.
▲126列車,D51 150.向かい側の気動車は623D.126列車の到着後発車する.
さて,いよいよ大沼駅を離れて,大沼国定公園内に撮影に入りますが,大沼公園の近くの函館本線は,路線が分かれていてとても複雑です.簡単に路線図を見ていただきましょう.
▲大沼付近の函館本線路線図.分岐しているがすべて函館本線.列車によって走るところが違う.
函館から来た路線は七飯を出て二手に分かれます.このうち,東側(右側)は途中に駅がありません.列車ダイヤを見ると,ここは下り列車ばかりが通っています(夜間までは分かりませんが...).また多くは貨物列車と,渡島大野駅や仁山駅に止まらない急行や特急が通っています.一方西側の渡島大野-仁山を通る路線には上り下りとも走っています.普通列車の多くはこちらを通っているようです.そしてこれらが大沼駅で合流した後,ふたたび路線は駒ヶ岳の東側を通る路線と西側を通る路線に分かれます.それらは森駅の手前で合流し1本になります.
▲列車番号不明.池田園-大沼.大沼の景色との色のコントラストに思わずシャッターを切った.
このように列車によって走るところが違うので,ここでの撮影には正確な列車ダイヤが必要で,それをしっかり見て動かないと撮り逃してしまいます.まずは190列車が池田園の方から大沼へやってきますので,駒ヶ岳がバックになるような位置へ移動しました.
▲190列車.D51.機番不明.背景の山は駒ヶ岳.池田園ー大沼.
▲190列車.D51.池田園ー大沼.
▲上のカラー写真と同じ位置から200mmレンズで撮影.190列車.
函館本線には,C62以外にもD52が貨物列車に運用されています.力持ちのD52は長大な貨物列車を引いていますので,それをねらわない手はありません.少し後にこのD52の引く265列車が,七飯から東側の路線を通って大沼にやってきます.そこで,大沼駅-仁山間へ移動しました.途中,上りの264列車が通りましたので,大沼駅を通り過ぎたあたりで撮影しました.
▲264列車.D51 695.大沼-仁山間.
上の写真は大沼駅に向かって撮ったものですが,線路は2本写っていて,列車は向かって右側を走っています.地図を見れば分かると思いますが,大沼から函館方面に出た路線はすぐに2つに分かれ,進行方向左に分かれた線路は,やがて右側に分かれた線路と交差して仁山の方に続きます.進行方向左ということは,逆の大沼駅に向かえば右側になりますから,この264列車は仁山の方に向かっていることになります.
大沼から西の方へ,併走している国道に沿って歩きながら265列車の撮影位置を探しました.望遠レンズでねらうとよさそうなところが見つかりましたので,265列車を待ちました.この位置は下り坂になるのか,滑るように貨物列車がやってきました.本当に長大な貨物列車です.
▲265列車.D52 136.七飯-大沼.最後尾が写らないほど長い貨物列車である.
この写真にも線路が2本写っています.上の264列車とは逆向きにカメラを構えていますので,向かって右側の線路を走っているこの265列車は,七飯から東側をまわる線路を通ってきたことになります.
▲265列車.D52 136.七飯-大沼.D52は本当に大きな機関車である.
次にやってくるのはやはり下り旅客229列車です.これは普通列車ですから仁山の方からやってきます.すぐ横を古い型の自動車が走っていますが,大沼から上りの線路沿いにはこの国道が走っておりアクセスは非常によかったです.
▲229列車,D51 120.仁山-大沼.
次は上り貨物の252列車,そして少ししてから同じく上り貨物の278列車が通ります.278列車はD52が引いています.これらは上りですから,全部仁山の方を通ります.
▲252列車,D51 340.大沼-仁山.七飯からの線路は向こう側で一段低くなっていて写っていません.
▲278列車,D52 56.大沼-仁山.一段下に七飯へ通じる線路が見え,先の方でトンネルに入る.
今は大沼駅を上り方面に出て線路が2本平行に走っているところにいます.この場所は,分かれている函館本線が一つになっているところで,撮影の効率はいいのですが,何本かの列車を撮っていると同じような感じの写真ばかりになってしまいます.
▲463列車.D52 202.七飯-大沼.
気がつくと,もう11時を回っていました.この後まだまだ続けてSL列車は通りますが,しばらくしたら急行ニセコが通過しますので,大沼公園の方に移動し,撮影場所を探すことにしました.写真のネガを見ると,このあと3時間ほど撮影していません.何本かのSL列車が走っているのですが,それを撮っていないということは,かなり苦労して場所を探したのだろうと思います.こういうところ記録に残していないのですね.次の写真は,6204D急行すずらん3号の写真をはさんで,大沼公園駅を14時過ぎに出る627D列車でした.
▲627D列車,大沼公園-赤井川.手前が小沼.線路の向こう側に大沼が広がる.
▲167列車,大沼公園-赤井川.D51.後方の山裾は横津岳のもの.
新しい撮影場所を決めて,いよいよ急行ニセコを待ちます.ニセコはC62重連で有名な急行列車ですが,このあたりを通るときはC62単機で引いています.いつのまにか何人かの鉄道ファンが,水位の下がった小沼の水際に入り込み,場所を取っています.627列車の写真では見られなかった人が,ニセコの写真には写り込んでいます.
▲103列車,急行ニセコ.C62 32.大沼公園-赤井川.55mmレンズ.
▲103列車,急行ニセコ.C62 32.大沼公園-赤井川.200mmレンズ.
呉線で安芸号を撮ったときもそうでしたが,どうも私は本命の列車になるとビビるのか,ピントが甘くなってしまいます.上の写真も望遠レンズの方がピントが合っていません.このことは明日も経験します(トホホ).ところで,こんなに遠いのに機番がC62 32だと分かるのは,機関車の運用表を持っているからです.ここで,運用表なるものを少し紹介しましょう.
▲急行ニセコ関連の,小樽築港区C62運用表.103レ:下り急行ニセコ,104レ:上り急行ニセコ.
これを見ると,ニセコを引くC62は,小樽築港(機関区)を10:24に重連の状態で小樽駅へ向かって出発することが分かります.仕業番号41の機関車が重連の前に付いているC62です.一方仕業番号42のC62が本務機で,重連の状態では後側になります.これら重連のC62は小樽から上り急行ニセコ104レを引いて長万部まで行きます.ここで,前のC62が切り離されます.これはしばらく長万部にとどまって,下り急行ニセコを待ち,16:45にふたたび前部に連結されて重連で小樽に戻ります.小樽から小樽築港へは重連の状態のまま回送されます.
本務機の方は,長万部で切り離された後もニセコを引き函館まで行きます.その後は逆向きの単機回送で五稜郭操車場まで戻り,ここでしばらくの休憩です.夜中の2:50に,6263レの前補機となって森まで移動,そこから128レを引いて函館まで戻ります.この128列車こそこのページの一番最初に紹介した大沼駅のC62 32なのです.あと,たどっていけば,このC62が,同じ日の103列車急行ニセコを引いていることが分かります.ですから,上の写真はC62 32が引いているということになるのです.こういった機関車の運用表は,撮り鉄ファンには必須のアイテムです.
さて,下り車急行ニセコ103列車が大沼公園を通り過ぎたのは15:00ころで,しだいに日も傾いてきました.続いて上りの急行ニセコ104列車が通過します.今度は近くから普通にねらいました.
▲104列車,急行ニセコ.C62 44.大沼公園-大沼.
場所をふたたび池田園の方に移動して,今日最後のSL列車をねらいます.次の124列車は池田園の方からやってきますので,急いで位置決めです.
▲124列車,D51.池田園-大沼.
今日は青函連絡船に宿を取り,朝から動き回ってたいそう疲れました.今夜の宿泊地は大沼ユースホステルです.暖かい部屋でゆっくり休み,明日は長万部の方へ出かけます.
▲128列車,C62 32.入線してくる気動車は623D.大沼駅.
まずは,この128列車,C62 32の発車シーンを撮影するところから開始です.
▲128列車,C62 32.大沼駅発車.同じように発車を撮影するSLファンがいる.
北海道に来た理由はただ一つ,スワローエンゼルのついたC62の2号機を見たいためです.もちろんC62重連の急行ニセコを撮ることもありますが,神戸の鷹取工場で製造されたC62 2に会ってみたかった気持ちが強いです.
下の写真の623Dが待っているのは,次の126列車の到着です.ダイヤによると,126列車の方が128列車より先に大沼駅を出るのですが,ネガのコマでは順序が逆に写っています.私の列車番号の記録が違っているのかと何度も検討しましたが,C62の運用表(下に掲げています)を見ても128列車を引くのがC62になっており,ここに記述した列車番号で間違いないようです.これは未だに謎です.とりあえず,40年前の記録の通りの列車番号を記しておきます.
▲126列車,D51 150.向かい側の気動車は623D.126列車の到着後発車する.
さて,いよいよ大沼駅を離れて,大沼国定公園内に撮影に入りますが,大沼公園の近くの函館本線は,路線が分かれていてとても複雑です.簡単に路線図を見ていただきましょう.
▲大沼付近の函館本線路線図.分岐しているがすべて函館本線.列車によって走るところが違う.
函館から来た路線は七飯を出て二手に分かれます.このうち,東側(右側)は途中に駅がありません.列車ダイヤを見ると,ここは下り列車ばかりが通っています(夜間までは分かりませんが...).また多くは貨物列車と,渡島大野駅や仁山駅に止まらない急行や特急が通っています.一方西側の渡島大野-仁山を通る路線には上り下りとも走っています.普通列車の多くはこちらを通っているようです.そしてこれらが大沼駅で合流した後,ふたたび路線は駒ヶ岳の東側を通る路線と西側を通る路線に分かれます.それらは森駅の手前で合流し1本になります.
▲列車番号不明.池田園-大沼.大沼の景色との色のコントラストに思わずシャッターを切った.
このように列車によって走るところが違うので,ここでの撮影には正確な列車ダイヤが必要で,それをしっかり見て動かないと撮り逃してしまいます.まずは190列車が池田園の方から大沼へやってきますので,駒ヶ岳がバックになるような位置へ移動しました.
▲190列車.D51.機番不明.背景の山は駒ヶ岳.池田園ー大沼.
▲190列車.D51.池田園ー大沼.
▲上のカラー写真と同じ位置から200mmレンズで撮影.190列車.
函館本線には,C62以外にもD52が貨物列車に運用されています.力持ちのD52は長大な貨物列車を引いていますので,それをねらわない手はありません.少し後にこのD52の引く265列車が,七飯から東側の路線を通って大沼にやってきます.そこで,大沼駅-仁山間へ移動しました.途中,上りの264列車が通りましたので,大沼駅を通り過ぎたあたりで撮影しました.
▲264列車.D51 695.大沼-仁山間.
上の写真は大沼駅に向かって撮ったものですが,線路は2本写っていて,列車は向かって右側を走っています.地図を見れば分かると思いますが,大沼から函館方面に出た路線はすぐに2つに分かれ,進行方向左に分かれた線路は,やがて右側に分かれた線路と交差して仁山の方に続きます.進行方向左ということは,逆の大沼駅に向かえば右側になりますから,この264列車は仁山の方に向かっていることになります.
大沼から西の方へ,併走している国道に沿って歩きながら265列車の撮影位置を探しました.望遠レンズでねらうとよさそうなところが見つかりましたので,265列車を待ちました.この位置は下り坂になるのか,滑るように貨物列車がやってきました.本当に長大な貨物列車です.
▲265列車.D52 136.七飯-大沼.最後尾が写らないほど長い貨物列車である.
この写真にも線路が2本写っています.上の264列車とは逆向きにカメラを構えていますので,向かって右側の線路を走っているこの265列車は,七飯から東側をまわる線路を通ってきたことになります.
▲265列車.D52 136.七飯-大沼.D52は本当に大きな機関車である.
次にやってくるのはやはり下り旅客229列車です.これは普通列車ですから仁山の方からやってきます.すぐ横を古い型の自動車が走っていますが,大沼から上りの線路沿いにはこの国道が走っておりアクセスは非常によかったです.
▲229列車,D51 120.仁山-大沼.
次は上り貨物の252列車,そして少ししてから同じく上り貨物の278列車が通ります.278列車はD52が引いています.これらは上りですから,全部仁山の方を通ります.
▲252列車,D51 340.大沼-仁山.七飯からの線路は向こう側で一段低くなっていて写っていません.
▲278列車,D52 56.大沼-仁山.一段下に七飯へ通じる線路が見え,先の方でトンネルに入る.
今は大沼駅を上り方面に出て線路が2本平行に走っているところにいます.この場所は,分かれている函館本線が一つになっているところで,撮影の効率はいいのですが,何本かの列車を撮っていると同じような感じの写真ばかりになってしまいます.
▲463列車.D52 202.七飯-大沼.
気がつくと,もう11時を回っていました.この後まだまだ続けてSL列車は通りますが,しばらくしたら急行ニセコが通過しますので,大沼公園の方に移動し,撮影場所を探すことにしました.写真のネガを見ると,このあと3時間ほど撮影していません.何本かのSL列車が走っているのですが,それを撮っていないということは,かなり苦労して場所を探したのだろうと思います.こういうところ記録に残していないのですね.次の写真は,6204D急行すずらん3号の写真をはさんで,大沼公園駅を14時過ぎに出る627D列車でした.
▲627D列車,大沼公園-赤井川.手前が小沼.線路の向こう側に大沼が広がる.
▲167列車,大沼公園-赤井川.D51.後方の山裾は横津岳のもの.
新しい撮影場所を決めて,いよいよ急行ニセコを待ちます.ニセコはC62重連で有名な急行列車ですが,このあたりを通るときはC62単機で引いています.いつのまにか何人かの鉄道ファンが,水位の下がった小沼の水際に入り込み,場所を取っています.627列車の写真では見られなかった人が,ニセコの写真には写り込んでいます.
▲103列車,急行ニセコ.C62 32.大沼公園-赤井川.55mmレンズ.
▲103列車,急行ニセコ.C62 32.大沼公園-赤井川.200mmレンズ.
呉線で安芸号を撮ったときもそうでしたが,どうも私は本命の列車になるとビビるのか,ピントが甘くなってしまいます.上の写真も望遠レンズの方がピントが合っていません.このことは明日も経験します(トホホ).ところで,こんなに遠いのに機番がC62 32だと分かるのは,機関車の運用表を持っているからです.ここで,運用表なるものを少し紹介しましょう.
▲急行ニセコ関連の,小樽築港区C62運用表.103レ:下り急行ニセコ,104レ:上り急行ニセコ.
これを見ると,ニセコを引くC62は,小樽築港(機関区)を10:24に重連の状態で小樽駅へ向かって出発することが分かります.仕業番号41の機関車が重連の前に付いているC62です.一方仕業番号42のC62が本務機で,重連の状態では後側になります.これら重連のC62は小樽から上り急行ニセコ104レを引いて長万部まで行きます.ここで,前のC62が切り離されます.これはしばらく長万部にとどまって,下り急行ニセコを待ち,16:45にふたたび前部に連結されて重連で小樽に戻ります.小樽から小樽築港へは重連の状態のまま回送されます.
本務機の方は,長万部で切り離された後もニセコを引き函館まで行きます.その後は逆向きの単機回送で五稜郭操車場まで戻り,ここでしばらくの休憩です.夜中の2:50に,6263レの前補機となって森まで移動,そこから128レを引いて函館まで戻ります.この128列車こそこのページの一番最初に紹介した大沼駅のC62 32なのです.あと,たどっていけば,このC62が,同じ日の103列車急行ニセコを引いていることが分かります.ですから,上の写真はC62 32が引いているということになるのです.こういった機関車の運用表は,撮り鉄ファンには必須のアイテムです.
さて,下り車急行ニセコ103列車が大沼公園を通り過ぎたのは15:00ころで,しだいに日も傾いてきました.続いて上りの急行ニセコ104列車が通過します.今度は近くから普通にねらいました.
▲104列車,急行ニセコ.C62 44.大沼公園-大沼.
場所をふたたび池田園の方に移動して,今日最後のSL列車をねらいます.次の124列車は池田園の方からやってきますので,急いで位置決めです.
▲124列車,D51.池田園-大沼.
今日は青函連絡船に宿を取り,朝から動き回ってたいそう疲れました.今夜の宿泊地は大沼ユースホステルです.暖かい部屋でゆっくり休み,明日は長万部の方へ出かけます.